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【毎週日曜更新】本の要約・考察第14回~『精神科医が見つけた3つの幸福』~


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精神科医が見つけた 3つの幸福

おはようございます。Shotaです。今日は日曜日なので、本の要約・考察をします。

今日要約する本は樺沢紫苑さんが書かれた『精神科医が見つけた3つの幸福』です。

【目次】


「幸せ」とはなにか?

この記事を読んでいるあなたにまず質問をします。

「あなたは幸せになりたいですか?」

おそらく、多くの人が「はい」と答えるでしょう。ところが、「あなたはどんな状態になったら幸せと言えますか?」という質問をすると、それに答えられる人は少ないです。よく、「お金持ちになること」「一流の大学に進学すること」「経営している会社が上場する」というようなことが幸せになる方法として取り上げられることがあります。ところが、世間で言われている「幸せになる方法」は多くの人にとって間違いです。

私たちは漠然とした幸せを望んでいますが、具体的に何をすればいいのかわかりません。そのゆえに、「間違った努力」や「無駄な努力」をついやってしまいがちです。その結果、「幸せ」への道筋を恐ろしく遠回りしているのです。

幸せとは何か、どうすれば幸せになるのか?

「幸せ」に関する議論は古来のギリシャ哲学など2000年以上前から盛んである。しかし、依然として結論は出ておらず幸せになる方法がわかればたくさんの「幸せな人」が出てくるはずです。

「幸せ」に関係する本の内容はあくまで抽象的な内容が多いです。それゆえに、「今日からこれをすれば幸せになれる」というような実用的な幸福の本は非常に少ないのです。だからこそ、本書では「幸せになるための実践的なガイドブック」であり、「最もわかりやすい幸せの本」を意識して書かれています。

幸せになるために必死の努力は必要ありません。本書は「幸せ」になりたいけど、どうすればいいのかわからない人に向けて出版されています。

・ 自分にとっての「幸せ」がわからない人

・「幸せ」に向けてどのように行動すればいいのかわからない人

・ 自分にとっての「幸せ」を見つめ直したい人

このような人にはぜひ読んでほしい名著です。


「幸福」の正体

「幸せになる方法」の話をする前に、まずは「幸福とはなにか?」について考えて定義する必要があります。先程も述べましたが、「幸福」について論じるだけで一冊の本になってしまうかもしれません。本書では精神医学・脳科学ベースで「幸福」についてアプローチしていきます。

そこで著者は脳内物質の本を読み漁り、私たちの日常的な幸福感を構成する主な物質として次の3つが注目されていることを発見します。

この3つの物質は多くのWebサイトで「幸福物質」「幸福ホルモン」という形で紹介されており、世界的に見ても3大幸福物質といってもいいでしょう。本書では、できるだけわかりやすく具体的に「シンプルなtodo」を書き記すために、この3つの幸福物質に絞って詳細に見ていきます。

ドーパミンセロトニンオキシトシンが十分に分泌されている状態で、私たちは「幸福」を感じます。言い換えれば、脳内で幸福物質が分泌された状態が幸せであり、幸福物質を出す条件というのが「幸せになる方法」であると言えます。


幸福の優先順位

「健康」「つながり」「お金、成功」――その全てが手に入ればいいなあ、とあなたも思ったはずです。ところが、「3つの幸福」には優先順位があります。そして、大半の人はその優先順位を間違えていますので幸せになれません。

結論から言うと、

セロトニン的幸福⇒オキシトシン的幸福⇒ドーパミン的幸福」

これが幸せの優先順位です。ドーパミン的幸福は一番最後にあります。この順番を間違えてしまうと、幸福になるどころかむしろ一気に不幸になる可能性が高くなります。

なぜこのような順番なのか、というのは本書では詳細に書かれており、全部を説明することはできないので一部分だけ紹介します。詳細に知りたい人は今日の記事を読み終わったらすぐにAmazonなどで購入してください。

著者は何千人物メンタル疾患の患者を観察して気づいたことがあります。それは、彼らは共通して「非常に真面目で勤勉である」ということです。言い換えれば、自分の健康を犠牲にしても仕事を頑張ろうとしているのです。よく、

「自殺するくらいなら仕事をやめればいいのに...」

このように感じる人も少なくないと思います。

ところが現実はそうではありません。うつ病と診断されても休めない人が、さらに症状が悪化して判断力が鈍った段階で仕事を休んだり辞めたりすることはできません。

そこで著者は、セロトニン的幸福をないがしろにして、ドーパミン的幸福を目指すとメンタル疾患や身体疾患に陥ってしまい、幸福どころか不幸になってしまうのではないかと考えました。具体的に言えば、「健康」に気を遣ってセロトニン的幸福を達成しながら、緩急をつけながら頑張ることができればお金や名声などのドーパミン的幸福を得られるのです。

このように考えると、自分が頑張って成果を出すためには「健康」という基盤が必須になります。セロトニン的幸福が先、ドーパミン的幸福が後。

「健康」を優先して頑張る人が、最後に本当の成功や豊かさを手に入れられます。

「健康」はすべての土台です。


セロトニン的幸福――心と体の健康そのもの

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セロトニン的幸福とは、具体的はどのような幸福でしょうか。一言で言えば、心と体の健康そのものです。言い換えれば、「体調がいい」とか「気分がいい」という状態そのものです。あるいは「気持ちがいい」「清々しい」という気分や感情のすべてはセロトニン的幸福です。

セロトニンが低下すると次のような症状が起こります。

  • 苦しい、辛い、落胆、無気力
  • 感情が不安定になる
  • 体調が悪くなる
  • 集中力低下、注意散漫
  • 病気
  • 死にたくなる


朝起きて、気分が爽やか。そんなことが幸福につながるの?このように思う人もいるかも知れません。ところが、これが一見「当たり前」のようでいて、極めて「かけがえのない幸福」なのです。

セロトニン的幸福を持っている人は人から信頼されます。プライベートも職場の人間関係も円滑になるでしょう。先程も述べたようにセロトニンノルアドレナリンをコントロールします。これは「集中力」そのものにも大きく影響します。

ノルアドレナリンは下がれば集中力が減少し、注意散漫となってミスも増えます。

幸せになるために、最も基盤となるのがセロトニン的幸福です。その幸福で心と体が安定すれば連鎖的にオキシトシン幸福とドーパミン的幸福も入手できます。


セロトニン幸福を手に入れる方法

本書ではセロトニン的幸福を手に入れる具体的なアクションプランが記されています。全部を紹介することはできませんので、一部だけ紹介します。

  • 睡眠・運動・朝散歩
  • 気づく
  • 「今」にフォーカスする


それぞれ順番に解説していきます。


睡眠・運動・朝散歩

セロトニン的幸福を手に入れる最もシンプルで確実な方法は、セロトニン神経を活性化させてセロトニンを分泌させることです。

睡眠

最低1日6~7時間の睡眠が必要です。時間だけではなく、質も重要です。睡眠改善のため、寝る2時間以内に飲酒、食事、ブルーライトや激しい運動を避けてリラックスして過ごす。

運動

健康のために必要な最低運動量は1日20分の速歩きということが本書で書かれています。

朝散歩

本書で特におすすめされている運動法です。

速歩きでリズムよく歩くのがコツです。この時間が取れない人は、通勤時に「太陽の光を浴びる」と「リズムよく速歩き」を意識すると。「朝散歩」の代用になります。


気づく

これは超シンプルなことに「気づく」ということです。具体的に言えば、外出したときに「今日も青空で気持ちいい!」と気づくということです。

この記事を読んでいる人にとってはめちゃくちゃ馬鹿らしいように聞こえてしまいますが、多くの人は青空を見ても「ああ、晴れてるな」程度のこととしか見ていません。

「別にそんなちっぽけな幸せなんてどうでもいい」と感じている人もいるでしょう、しかし、それは無理です。「小さな幸福」に気づくことができない人は、「大きな幸福」に気づくことはできません。

まずはどんな些細なことでもいいので、小さな幸せに気づく力を養いましょう。


今にフォーカスする

これは非常に単純です。それは、

「今楽しい!」

これを積み上げることです。これが1日だけなら、そんなに大したことにはならないかもしれません。しかし、これが1年、10年、下手すると50年も続くとどうなるでしょう。こうなれば、「自分の人生はなんて楽しい、幸せな人生だろう」と思うようになります。


まとめ

今日は樺沢紫苑さんが書かれた『精神科医が見つけた3つの幸福』という本を解説しました。

今日の記事はめちゃくちゃ長かったので、話した内容を次に示します。





今日の記事を参考に、みなさんが「幸福」「幸せ」について考える機会になれば本当に幸いです。

長くなりましたが、今日の記事はこれで終了です。

最後まで読んでくださりありがとうございました!


【参考図書】