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本の要約・考察第37回 ~『人生を変える 80対20の法則』~


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引用:https://amzn.to/33nW6eP

おはようございます。Shotaです。

今日は日曜日なので、本の要約・考察記事を書いていきます。今回紹介する書籍は『人生を変える 80対20の法則』です。

皆さんは、80対20の法則についてどのぐらい知っていますか?

🤨「名前は聞いたことあるけど、どんな法則なのかはわからない」

😟「そもそも80対20の法則ってなんだろう?」

このように考えている人も少なくないと思います。

80対20の法則は、原因、努力の僅かな部分が結果や報酬の大部分を占める―言い換えれば、アウトプットの大半の部分はインプットのごく僅かな部分から生まれるという法則です。

これを文字通り解釈してみると、仕事の成果の80%は費やす時間の20%で達成されていることになります。仕事に限らず、あらゆることで努力の80%は実りません。言い換えれば、ほとんどの部分は無駄そのものです。80対20の法則は原因と結果、インプットとアウトプット、努力と報酬にはどうしようもない不均衡があることを暗示しています。

それでは早速、本題に入りましょう。



「80対20の法則」が重要な理由

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本書では「80対20の法則」が重要視されています。どうしてこの法則が重要視されているのでしょうか?

理由は非常に単純で、どの原因も同じくらい重要だと考えがちだからです。具体的な話題で例えると、

「顧客はみんな神様で、どの事業もどの製品もどの売上も等しく平等である」

「友達は全員大切にしよう」

「問い合わせや電話にはすべて対応しなければならない」

このように考えている人が多いことを意味しています。


原因と結果はいつも釣り合っていると私たちは考えがちです。そのように期待するのは確かにごもっともです。しかし、「80対20の法則」においては原因と結果はいつも釣り合っていません。

事実が明らかになると、不均衡の大きさに驚くことになるでしょう。例えば、学校の先生なら、風紀の乱れや長期欠席の問題の大半がほんの僅かな一部の生徒が原因であることを知っています。

本書ではこれらを踏まえて、私たちは80対20の法則にもっと注意を払うべきであることが主張されています。80対20の法則を理解し、それを活用できれば日常生活を大幅に改善できるとさえ主張されています。どんな人でも、この法則を活用するだけで無駄を避けながら価値あるものをより多く手に入れることだってできるのです。しかも、努力は今までよりも少なくて済むこともあります。

ここで重要な発想があります。それは「代替」です。

「代替」とは、目的の達成にあまり役に立たない資源をできるだけ投入せずに、目的の達成のために必要な資源をできるだけたくさん投入することを意味します。どの資源も、それが最も価値がある場所で使うのが理想です。要は、目的の達成に必要なことに自分のエネルギーや能力を投入することが大事なのです。


賢く「楽をする」ために必要なこと

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「80対20の法則」の重要性について言及したところで、本章では80対20の法則を活用して賢く「楽をする」ために必要なことを詳細に解説していきます。


個人の生活に活かすには

本書では、「80対20の法則」を実生活へ活かすための鍵や中核となる考え方が以下のように記されています。

  • 人生は良くも悪くもほんの一部の出来事や決断から影響を受けている。そのような重要な決定は意識的な選択というよりも、過去の経験に似ていることも少なくない。重要なポイントに気づき、自分が幸せになれり生きがいを感じられる選択をすることで人生を劇的に変えられる。

  • 努力よりも、やるべきことを見極められる力が遥かに重要。あれこれ手を出してしまうと、せっかくの才能を活かしきれない

  • 常に勝者と敗者がいて、常に敗者のほうが多い。自分に最適な正しい方法や正しい相手を見つければ勝者になれる。勝つ確率を上げるためには、自分に有利な勝負の場を選ぶことが何より重要。

  • 敗因の大半は、他人から強制された参加したレースで発生する。レースの選択を誤り、他人が得意とするレースに参加すれば勝ち目はない。

  • 大半の人は、自分にとっても他人にとっても価値のないことに多くの時間を費やしている。80対20の法則を理解すれば、この罠にはまらないで大した苦労をせずに価値の高いことを成し遂げる。


本書では「80対20の法則」の出発点として時間やお金の使い方を挙げていますが、全部解説するのは難しいので時間の使い方だけにフォーカスして解説していきます。


時間革命を起こす

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時間の使い方に「80対20の法則」を適用すると、以下のような考えが生まれていきます。

  • 成し遂げられた成果とそれに必要な時間との間には大きな不均衡がある

  • 個人の幸福感の大半は、極めて限られた時間の中で得られる


これらはあくまで仮設なので、自分の経験に照らし合わせて考える必要があります。この仮設が正しいなら、大多数のケースで驚くべき3つの仮説が生み出されます。

  • やっていることの大半は価値が低い

  • 時間のごく一部が、残りの時間よりも遥かに価値を持っている

  • 時間のわずか20%を有効に使うだけで、時間が足りないことはなくなる


このような仮設を踏まえて、本書では具体的なアクションプランとして「時間革命」を挙げています。

「時間革命」を起こすために必要なアクションプランは以下の通りです。全部を解説するのは難しいので、特に個人的に重要だと感じたポイントを3つに絞って解説していきます。


①努力と報酬を別物として考える

一生懸命に働くこと、特に他人のために働くことは自分が望んでいるものを手に入れる効率的な方法ではありません。ただがむしゃらに働いても、それにあったリターンは少ないです。自分の本当の声に耳を傾けて、本当に自分がやりたいことをやれば成果は大きくなります。

努力や報酬は一旦切り離して考えてみましょう。


②80%を与えてくれる20%を考え、それに費やす時間を増やす

仕事や成果の80%、幸福の80%は時間の20%で得られることが多いです。これらは同じではないので、まず最初にやるべきことは目指すものが仕事の成果なのか、あるいは幸せそのものなのかを明確にすることです。それらは分けて考えることをおすすめします。

目指すべきものが幸福なら、僅かな時間で普段の何杯もの幸福を味わえることを考えてみましょう。仕事の成果の場合も同じように考えてみましょう。不思議と仕事が捗るときを思い出してみましょう。それとは別に、自分にとって生産性の低い時間を洗い出してみましょう。

このようなリストができれば、あとは行動するだけです。それらを明確にできれば、あとはそれに費やす時間を増やしましょう。


③つまらないことをやめる

活動の80%は成果の20%しか生み出さないので、つまらないことはやめるべきでしょう。大事な活動に多くの時間を割くようになれば、自然とつまらない活動の時間は減ると考えている人は多いですが、順序は逆です。まずは、つまらない活動からやめたほうがうまくいきます。まずは思い切ってその活動をやめてみてはどうでしょうか?

しかし、価値の低い活動をやめるためには環境を根本的に変える必要があります。仕事を変えたり、会社をやめたり、今まで付き合っていた友達との縁を切ったりすることも大事になります。何も変わらないならば、新しく達成感や幸福感を得ることはないでしょう。


まとめ:世の中に出回っているものの90%以上は無駄なもの

今回の記事では、20年以上も読まれ続けているロングセラー『人生を変える 80対20の法則』について詳細に解説しました。

最後に個人的な補足を入れて今回の話を終えたいと思います。それは、世の中に出回っているものの90%以上は無駄なものです。本書で登場した概念である「80対20の法則」と類似した概念があります。それは、「スタージョンの法則」です。

スタージョンの法則は「どんなものの90%は価値がない」という法則です。SF作家のスタージョンの「どんなものでも9割はガラクタだ」という言葉から生み出されました。これは、「本当に価値のあるものは少ない」と言い換えることもできます。比率は異なりますが、これは80対20の法則と類似していませんか?

本書でも全く価値のないものに自分のリソースを注力している人が多いことが述べられていましたが、80対20の法則とスタージョンの法則は似ているのでは?と考えるようになりました。

余談ですが、読書を進めていくとある物事が複数の本の中で言及されていることがあります。これを発見するのが読書の面白さでもありますが、複数の本で述べられている同じようなことは、自分の人生をより良く生きるために必要なことであることが多いです。

今回の記事で紹介した書籍を読んだ時、私の中で知識と知識のつながりを感じられました。これからもこの体験を増やすために、積極的に読書して自分の考え方をアップグレードしていこうと思いました。

長くなりましたが、今回の記事はこれで終了です。

【参考図書】