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【毎週日曜更新】本の要約・考察第19回~『1%の努力』~


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おはようございます。Shotaです。本日は日曜日なので、本の要約・考察の記事を書いていきます。

本日紹介する本はあの有名な匿名掲示板「2ch」を作り上げた実業家であるひろゆきさんが書いた『1%の努力』です。

本書を一言でいうと、

「『努力が大事だ』『一生懸命にやることが正しい』と思っている人に読んでほしい一冊」

です。

本書では、頑張る場所選びや努力の方法さえ間違えなければ誰でも幸せな生活を送ることができることが強調されています。全部を解説することは難しいので、今回の記事では特に押さえておきたいポイントを2つに絞って解説してみます。

今日の記事のポイントは以下の通りです。

  • 団地の働かない大人たち―「前提条件」の話
  • 壺に何を入れるか―「優先順位」の話



団地の働かない大人たち―「前提条件」の話

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本章では、著者の出身地である東京都北区赤羽の「桐ヶ丘団地」の住民を具体例に、私たち人間の「前提条件」について詳細に話されています。


「前提の違い」を意識する

まず、本書では前提が違うと、物事の受け取り方や解釈の方法が異なることが強調されています。例えば、私が以下のようなことを言ったとしましょう。

「月5万円あれば暮らせます。残りは貯金に回してください」

このことを言われると、だいたい2つのパターンに分かれると思います。

  • 「わかりました!」と素直に受け止めて実行する人
  • 「いや、それはあなただからできるでしょう」と反射的に批判する人

これは「前提条件」が違うから発生します。このように言われたときに、学生時代や社会人1年目のお金がなかった頃を思い出し、「貧乏だったけど、それなりに工夫してやってきた」という経験をしている人は上私の話を理解してくれます。一方で、子供の頃から何不自由なく暮らしていて、実家ぐらしで給料の大半を自分へのご褒美に使ってきた人にとっては、理解できないでしょう。

このような小さな考え方・意識のズレは、時には他人を排除することに繋がります。このズレを乗り越えるためにはどうすればいいのでしょうか?その時は、このように考えてみましょう。

「この人とは『前提』が違うんじゃないか?」

考え方が違う人が現れたら、この言葉をいったん思い出してみましょう。そうすることで、偏見がインプットに変わります。他人との意見の違いを楽しんだり、目の前のことに没頭したりできるスキルは、今後の人生でも役に立つはずです。


守るべきライン

例えば、昔あなたの近所にいた人や学校の同級生だった人で、一人はやくざになり、一人は右翼(保守的な思想の人)になったと仮定します。あなたはこの出来事をどのように受け止めますか?反応は2つに分かれます。

  • 「ヤバい」と驚く
  • 「そういうこともあるよね~」と思う

人によって、ヤバいの基準は異なります。学校の成績が落ちたらヤバいのか、無職になったらヤバいのか、借金を背負ったらヤバいのかなど、色んな「ヤバい」があります。ここで、本書で強調されていることは自分の「最底辺=ヤバい」を考えておくことです。本書では、そのために必要なアクションプランを紹介してあります。それは社会の底辺と呼ばれている人たちの場所に行くことです。一見、底辺のように見える街や場所でも、実は自分のイメージとは全く違うことがあります。住民が楽しそうに暮らしているのであれば他人がどうこう言う必要はないのです。

自分より上のところにいる人を見て自分と比較するのは馬鹿げていますが、下を見て落ち着くことも一つの方法としてはありです。

考え方次第で楽になることはスキルの一つとして持っておきましょう。誰も言わないことではありますが、それが「生存する」ということになるのです。


弱者の論理

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「人は権利を守る生き物だ」

自分の利益は誰も守ってくれません。自分で守りましょう。守りながらも既得権益を壊そうとする動きがあれば、逃げられるようにしておく人が賢いです。管理人はまだ学生なので経験していませんが、会社員として働いているなら、どの会社にも「働かないおじさん」と「自分の仕事を囲い込む人」がいると本書では書かれています。

彼らは彼らなりのロジックで生きています。弱者には弱者の生存方法があります。他人を判断するときに、守りに入る人を攻撃したい気持ちはわかります。ただし、それに気を取られている場合ではありません。自分の人生は自分で守りましょう。

プライドを守るのが強者の論理なら、権利を守るのが弱者の論理です。


壺に何を入れるか―「優先順位」の話

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本章では、「壺」の話を具体例に優先順位の話をしています。まずは最初に「壺」の話をしておきましょう。


ある大学でこのような授業が行われたようです。「クイズだ」と教授が言って、大きな壺を取り出して教壇に置きました。その壺に、彼は一つ一つ岩を詰めました。壺が一杯になるまで岩を詰めて、彼は学生にこのように尋ねたようです。

「このツボは満杯か?」

教室中の学生はみんな「はい」と回答しました。すると、教授は教壇の下からバケツいっぱいの砂利を取り出しました。そして、砂利を壺の中に押し込んで壺を振りながら、岩と岩の間を砂利で埋めていきます。そして彼は再び質問しました。

「このツボは満杯か?」

学生は答えられません。ある学生が「多分違います」と答えました。そして、またまた教授は学生に「このツボは満杯になったか?」と尋ねました。学生が「いいえ」と答えると、教授は水差しを取り出して壺の縁までたくさん水を注ぎました。彼は学生に最後の質問をします。

「僕が何をいいたいのかわかるだろうか?」

一人の学生がこのように答えました。

「どんなにスケジュールが厳しいときでも、最大限の努力をすれば、いつでも予定を詰めることができることです」

「それは違う」と教授は言いました。

「重要なポイントはそこじゃない。大きな岩を先に入れない限り、それが入る余地はその後二度とないということなんだ」



「自分にとっての『大きな岩』とはなんだろう?」

本書で述べられている「大きな岩」は「自分にとって大事なこと」の比喩表現です。常にそれを問いかけてみましょう。できれば、言語化して人に伝えるといいです。このようなことをは堂々と表明しておいたほうがいいです。

本章ではそのような「優先順位」の話をしていきます。


捨てるものを決める思考法

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優先順位をはっきりさせると、人生は開けていきます。とは言っても、大事なことが多すぎて脳裏がぐちゃぐちゃになる人も多いでしょう。それはどうして起こるのでしょうか?理由の一つは情報が多いからです。

「この科目は勉強しておかないといけない」

「働かないと生きていけない」

そのようにして情報の刺激を受け続けると、優先順位の軸が揺らいでいきます。優先順位が曖昧で、できないことが増えていき、人生が不幸になります。そこで、本書では次のような考え方が提示されています。

「それは修復可能か?」

このような考え方です。もし修復が可能だったら、後回しにしてもいいというルールです。

「勉強していない....どうしよう」

「ものをつい買ってしまいそうになる」

そのような瞬間に、「大きな岩はなんだろう?」「それは修復可能か?」と自問自答することで乗り切れます。

とは言っても、世の中は何が無駄なのかどうかは定義が非常に難しいです。学校の勉強が一切役に立たず、漫画で得た知識が使えることも多いです。ただ、後から手に入ったり修復が可能なものはとりあえずムダのほうに入れておくといいでしょう。

優先順位を決めるための思考法を持っておけば人生は有利に働きます。


世の中は高校生レベルで成り立っている

「これ、高校生でもできるんじゃない?」

同じ仕事でも、高卒か大卒で給料が大きく違います。大卒で偉そうにやっている仕事でも、高校生にマニュアルを渡せばできることも多いです。机に座って単純な作業をしているのであれば、それは高校生でもできます。そうならば、この先不景気が続いたら真っ先に切られる仕事になることに気づくべきです。

世の中の仕事の大半は、高校生でもできることが多いです。一度、自分の仕事について考えてみてほしいです。


キャパオーバーする瞬間

「自分にとって何がストレスだろう?」

自分にとってのストレスを知っておくと、避けることができるようになります。物理的に避けることももちろんできますが、心理的に避けられる方がメリットとしては大きいです。ストレスは人によって感じ方が違います。

嫌味を言われて嫌に感じるのはみんな同じですが、言い返すのがストレスに感じるならヘラヘラしてやり過ごし、「自分にとっては言い返して戦うほうがストレスになる」と思うようにすればいいです。それが、心理的に避けることになります。その判断軸は自分で決めるしかありません。


まとめ:自分にとって重要なこと、あるいは不要なことを見極める価値基準を作ろう

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長くなりましたが、まとめに入ります。

今日は20万部を売り上げたベストセラーである『1%の努力』について解説しました。

今日の記事の内容をまとめると以下のようになります。

  • 「前提条件」の話――「前提の違い」を意識する、守るべきライン、弱者の論理
  • 「優先順位」の話――捨てるものを決める思考法、世の中は高校生レベルで成り立っている、キャパオーバーする瞬間


最後に管理人の補足を入れます。それは、

「自分にとって重要なこと、あるいは不要なことを見極める価値基準を作る」

ということです。

まずは、自分に関係のある物事を思いつく限り全部リスト化してみましょう。それが終わったら、次はそれらの物事を、自分にとって大事なこととどうでもいいことに分類してみましょう。最後に、自分にとって大事なことの中で、「一番大事なこと」を一つ取り上げてみましょう。そうすることで、自分オリジナルの価値基準を作り出すことができます。

まずは自分の価値基準を明確にすることから始めてみてはどうでしょうか?

今日の記事はこれで終了です。長くなりましたが、最後まで読んでくださり本当にありがとうございました。

【参考図書】