文系プログラマの雑記

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【毎週日曜投稿】本の要約・考察第1回 ~『嫌われる勇気』~

今日は岸見一郎さんが書かれたベストセラー『嫌われる勇気』の内容を要約し、解説していこうと思います。

 

この本をブログで紹介した理由をまず最初に言わせてください。この本は私の人生に最も影響を与えた一冊です。この本との出会いによって、私の人生が180度転回しました。身の回りの出来事に対する捉え方が一変したのを覚えています。意味不明な心配や悩みにとらわれる日々がなくなりました。この本を読んでいなければ、個人事業主という将来の目標を持つこともなかったし、自分で行動して自分の人生をより良くしようと思いませんでした。この本だけは精神込めて解説していきます。私の人生に多大な影響を与えた一冊です。

興味がある人は最後まで本ブログを読み進めていけば幸いです。

 

 

 

1.原因論ではなく、目的論

 『嫌われる勇気』では青年と哲人という二人の登場人物を介して、アドラー心理学の考えが導入されています。青年は哲人との議論を重ねて、青年の友人が外に出ることが怖くて引きこもっていることを話します。哲人はその理由を尋ねます。青年は友人の過去にトラウマのような「原因」となる出来事が合ったと彼に主張します。このことから、青年は「現在の自分は、過去の出来事によって規定される」と主張するのです。

 

ところが、アドラー心理学ではこのような考えを一切否定します。代わりに、アドラー心理学では「目的」から出来事を考えていくのです。

先程の友人の例で考えると、友人は「不安だから、外に出ることができない」のではなく「外に出たくないから、不安を生む」というように考えます。これをより詳しく説明していくと、友人は先に「外出したくない」という目的があって、それを叶えるために不安や恐怖のような感情をこしらえているというように考えています。アドラー心理学では、人間が取る行動を「原因」ではなく「目的」を達成するための手段だというように解釈します。

これが、アドラー心理学で考えられている「目的論」の考え方です。哲人はこのように自分の意見を主張して、青年にこう語りかけます―「私たちは、みな『何かしらの目的』で生きている。」

 

2.すべての悩みは対人関係が原因

青年は哲人に「自分の短所ばかりに目がいってしまう」と自分の苦悩を打ち明けます。それに対して、哲人は次のように語りかけます。「自分の短所ばかり見つめ、自分を好きになれないのは他者から嫌われ、対人関係の中で傷つくのを恐れているから」、と。他者から嫌われるのを恐れている人は、そのようなことになるから「最初は誰とも関わりを持ちたくない」と考えます。

このように考えると、目的が「他者との関わりの中で傷つかないこと」になります。目的論に従って考えていくと、その目的を達成するために他者の目をつねにうかがい自分は自分の殻の中に閉じこもるようになるのです。

 

そもそも、「対人関係で傷つかないこと」は不可能です。これを実現するためには、アドラーは「宇宙の中に一人で生きるしかない」と主張しています。これは現実的には間違いなく不可能です。

アドラーは次のように結論づけます―「人間の悩みは、すべて対人関係の悩み」、と。

個人で完結する悩み、いわゆる内面の悩みというものはそもそも存在しません。どのような悩みであっても、そこには必ず他者の影というものが存在するのです。

 「人間の悩みは、すべて対人関係の悩み」―私はこのアドラー心理学の主張で、対人関係に対する自分の考えを180°切り替えることができました。

 

3.他者の課題を切り捨てろ

 アドラー心理学では、「承認欲求を捨てること」が強調されています。これを聞いて、多くの人にとってはあまりにも極論すぎるのではないかと感じることでしょう。承認欲求こそが、私たち人間を突き動かす不変的な欲求だからです。

 

私たちはどうして他者から承認されたいのでしょうか?

 

それは、「自分には価値がある」ことを実感させるためです。

 

具体例を見ていきましょう。あなたが道端でゴミ拾いをすると仮定しましょう。しかし、あなたがいくらゴミ拾いを続けていても、誰もあなたに「ありがとう」と感謝されません。あるいは、まったくそのことに気付いてくれません。誰もがそのような状況に陥ると、ゴミ拾いのモチベーションが大きく下がっていきます。「誰かに感謝されること」や「誰かに自分の行動を認めてもらうこと」が目的になっていると、人間は誰しもこのような状況に陥りかねません。

承認欲求の危うさはこれだけではありません。承認欲求は賞罰教育の影響そのものを受けています。

「適切な行動をすれば、誰かに褒められる」、「悪い行動をすれば、罰を受ける」という考えが承認欲求の危険さをより一層際立たせます。もしあなたが、「褒めてもらいたいから、ゴミを拾う」という考えでゴミを拾い続けるとします。誰かに自分の行動を褒められなくなったとき、あなたはどうしますか?おそらく、多くの人はキレるか、あるいは「二度とこんな事してやるか」と決心することになるでしょう。

 

アドラー心理学では次のように主張します―「他者の欲求を満たす必要はない」、と。他者の承認ばかりを追い求めてしまうと、自分ではなく他者の人生を生きることにつながってしまうとアドラーは主張しており、承認欲求を否定しています。

では、私たちはどうすればいいのでしょうか。私たちが取るべきアクションプランは、私たちの身の回りで起こる様々な出来事を「誰の課題か?」と問い直して自他の課題を切り離すことです。その時、他人の課題は一切無視しても構いません。

自他の課題を見分けるポイントはたった一つです。それは、「その選択によってもたらされた結末を最終的に引き受けるのは誰なのか?」と改めて問い直すことです。

 

4.人はいま、このときから幸せになれる

「人はいま、このときから幸せになれる」

 

これが最も私が『嫌われる勇気』を読んで感動した部分です。このフレーズを聞くだけで、私の中にある「過去に対する執着」が一切取り除かれました。

本書では、人間にとって最大の不幸は「自分を好きになれないこと」であると主張されています。「わたしは共同体にとって有益である」「私は誰かの役に立っている」という実感こそが自分に価値があることを実感してくれます。

 

アドラー心理学では、「他者貢献」をすることが強調されています。その「他者貢献」は、目に見えない形でも構いません。「私の行動が誰かのためになっている」という主観的な感覚さえあれば大丈夫なのです。本書では、他者貢献することが幸せになることだということがここで強調されています。

自分が幸せになるためには、まずは今すぐにでも「自分の行動が誰かの役に立っている」ということを実感することがめちゃくちゃ大切です。

 

本書の最後で、哲人は青年にこう語りかけます。

「人生とは、連続する刹那である」

 

これは一体どういう意味なのかというと、人生は一本線ではなく点の連続で表現されるということです。これをより具体的に説明していくと次のように言えます。

 

「私たちはいま、ここにしか生きることができない」

 

「『いま』が充実していれば、それでいい」

 

「過去」に対する執着を切り捨てて、「いま」だけをただ一生懸命に生きるしかないのです。私たちが幸せになるためには、「いま」を一生懸命に生きなければなりません。過去がどうであろうと、「いま」が充実していればそれでいいのです。過去に酷い目にあったとしても、「いま」最高の瞬間に立ち会っていればそれでいいのです。

 

「過去にいつまでも執着するよりも、『いま』を一生懸命に生きる」

 

私は『嫌われる勇気』からこのようなことを学びました。

 

補足:アドラー心理学は非常に極端な思想

 今日のブログでは、私の人生に最大のインパクトを与えた名著『嫌われる勇気』を解説していきました。

最後に本ブログを読んでいる人に伝えたいことがあります。それは、

アドラー心理学は非常に極端な思想である」

ということです。

『嫌われる勇気』を読み終えた後、私は今までの自分の考えが根本から覆されるような感覚を味わいました。そして、「この考え方は私たちにとってあまりにも『非常識』すぎる」と感じました。

本書ではアドラー心理学に関して次のように主張されています。

 

アドラーの考えを受け入れがたいということがあれば、それが常識へのアンチテーゼの集大成だからであり、その理解には日常生活での実践も必要だからです。」

 

とにかく、アドラーの思想を理解するためには、思想そのものを行動で表現するしかないようです。

私の場合、まず対人関係の悩みすべてが瞬時になくなりました。あと、過去に対する執着がなくなりました。「あのときこうしておけばよかった」「どうして私はあんなミスを犯してしまったのか」という過去に対する後悔を一切しなくなりました。

簡単に言えば、余計な悩みや後悔をすることが今後の生活でほぼなくなりました。

 

やはり、「いまを一生懸命に生きること」が最も大事なのです。

 

まとめ

  • 原因論ではなく、目的論で考えよう
  • すべての悩みは対人関係が原因
  • 他者の課題を切り捨てろ
  • 人はいま、このときから幸せになれる
  • アドラー心理学は非常に極端な思想―理解するためには「実践」あるのみ

 

 

 本ブログでは、普段は「文系プログラマー」であるShotaがPythonの基礎的な考えや操作方法、Pythonにまつわるニュースなど様々なことを紹介していきます。

今回だけ趣向を変えて書籍の要約をやってみました。こんな感じで毎週日曜日は有名な書籍の要約と考察を書いていきます。

今日は長くなりましたが、最後まで読んでくださりありがとうございました!

 

【参考図書】

『嫌われる勇気』

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